課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証について

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NEXCO 中日本(本社・名古屋市中区、代表取締役社長 CEO・宮池克人)、エクシオグループ株式会社*1(本社・東京都渋谷区、代表取締役社長 舩橋哲也)、株式会社日立国際電気(本社・東京都港区、代表取締役 社長執行役員 佐久間嘉一郎)および AMEC コンサルタンツ株式会社(本社・東京都中央区、代表取締役社長 山下清一)(以下「4社」)は、ロ ーカル5Gを活用した高速道路トンネル内メンテナンス作業の効率・安全性向上に関する開発実証(以下「本実証実験」)を実施します。本実証実験は、総務省の「令和3年度 課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」に選定されたものであり、高速道路でローカル5Gを用いた総務省選定の実証実験としては初めてになります。

本実証実験は、NEXCO中日本の業務課題を解決するため、道路保全・点検業務の安全性向上・高度化を目指す交流会の活動として4社が共同して検討を進めてきたプロセスにローカル5Gを用いて実施するものです。

また、この活動は、NEXCO中日本の「i-MOVEMENT*2」の実現に向けて、オープンイノベーションを推進するため設立した「イノベーション交流会」(以下「交流会」)において、企業・団体との共同研究による技術開発やグループ会社と連携した技術検討など、最先端の技術を導入した革新的な道路マネジメント取り組みの一環となります。


■実験の概要

〇実験場所: E41 東海北陸自動車道 美濃(みの)IC〜美並(みなみ)IC 間 古城山(こじょうざん)トンネル(下り線)

〇実験時期: 2021年12月から2022年3月にかけて実施 ※道路状況などにより変更する場合があります


■実験における検証内容

〇検証 1.

ICT技術の組み合わせによる作業者の安全確保 高速道路のトンネル内(以下「現場」)に設置された 4Kカメラの高精細映像をローカル5Gで伝送し、AI 画像解析によって危険事象の検知を行います。その後、現場の作業者に対して検知された危険事象をアラート通知する一連のプロセスが、現場における作業者の安全性向上に繋がることを検証します。本検証では、作業者の注意不足による高速道路の規制外へのはみ出しや規制内への突入車両に対する回避時間確保などの効果が期待されます。

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図1.検証1の実施イメージ


〇検証 2.

スマートデバイスを活用した遠隔作業支援 スマートグラスを装着した現場作業者に対して、ローカル5G通信を介した映像および音声によって遠隔地にいる熟練技術者からの作業支援プロセスが、円滑に実施できることを検証します。本検証では、少子高齢化に伴う人手不足や熟練技術者の減少に対して効果が期待されます。

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図2.検証2の実施イメージ


■ローカル5Gの特長

ローカル5Gは、土地所有者である企業などが主体となり、限られたエリアで柔軟に5G網を構築できる無線通信システムです。エリアごとにローカル5G網を構築することで、高速大容量で超低遅延かつ多数同時接続が可能という特長があり、外部環境に依存しない安定したネットワークを保有できます。


■ローカル5Gを用いる理由

現在、高速道路上の大部分のトンネル内において利用が可能なキャリア4Gでは、大容量の高精細映像の伝送に時間を要することから即時性の課題があります。また、キャリア5Gについては普及が始まったところであり、高速道路のトンネル内への普及時期については未定であることから、エリア内で柔軟に5G網を構築できるローカル5Gの制度を利用したプロセス検証を行うものです。


■本実証実験における当社の役割り

当社は、本実証実験において、コンソーシアムの構成員として、課題実証のための遠隔作業支援、及び技術実証のための測定作業支援を担当します。また、当該実証コンソーシアムの報告書作成にあたり執筆支援を行います。 当社は、NEXCOの高速道路のトンネル内での各種の調査・検討・設計業務を経験しており、トンネル内における実証検証に係る知見及び電気通信の技術を有しており、本実証実験を効率的・効果的に実施することができます。 AMECコンサルタンツ株式会社は、今後も高速道路施設システムのノウハウを蓄積し、最新・最適なシステムを提案・提供することにより、安全・安心・快適な高速道路空間の創出に寄与していきます。


■お問い合わせ先

AMECコンサルタンツ株式会社

システム事業部 牧野 正吉

〒104-0042 東京都中央区入船3-7-2 KDX銀座イーストビル 3階

TEL:03-3206-8020


*1:エクシオグループ株式会社:株式会社協和エクシオより10 月1日に社名変更。

*2:i-MOVEMENTは、中日本高速道路株式会社の商標または登録商標です。